そんな世界はないのです

下記の動画は、ピンクフロイドのロジャーが国連でビデオメッセージをした動画です。

あらかじめ言っておくと、ピンクフロイドは大ベテランのトップクラスのロックバンドで、嘗てはプログレシブロックというジャンルのトップランカーでした。デビッド・ギルモア率いるピンクフロイドは、ヘーゲルやカント、マルクスなどのドイツ思想が根底にある、わかりやすく言えばインテリの左巻きで、今日、アメリカで猛威を振るっている狂信的な民主党左翼より遥かに理路整然としていますが、いずれにしても左巻きには違いはなく、現実的な問題を理想論で語るところは若い頃と比べ進歩はありません。

それでも、この国連メッセージで語られている事の6~7割は事実であり問題を孕んでいることも事実です。しかし、前提が間違っているので全てが論理破綻しています。これだけ情報がある西側世界でも、二分する勢力や思考があるように、国家体制が違う国がある世界なら二分されている方が正常だと思えない左巻きの傲慢さも受け取れるメッセージでした。

ひとつの国なら、二大政党で切磋琢磨し、互いがけん制しながら緊張感を保つ方がいいとされているのは皆さんもご存じのはずです。それは世界も同じことで、国家体制や思想、宗教の違いがある以上、一つにまとめるのは不健全な事なのです。平和が尊いことは世界の共通認識ですが、得られないから尊いもの、手に入らないから目指すものなのです。

左巻きの人口は、世界で0,1%、G7で35%、日本で3%といわれていますから、今後100年は左巻きが言うワン・ワールドは訪れません。健全で結構な事と私は思います。

因みに、ウクライナでの戦争の根底にあるもの。チャイナの横暴の根底にあるものは、粘着質の高い、長い年月で形成された被害妄想です。ロシアは1000以上の民族の集合体ですが、人口の80%はスラブ民族です。『スラブ』というのはギリシャ語で『Slave(奴隷)』を語源にするように、スラブの民はギリシャ時代からロシア帝国ができる寸前までの長い年月を奴隷として過ごした恨みや悲哀があります。同じようにチャイナも、今の主流を占める漢民族はチャイナ4000年の歴史の中の大半を奴隷として過ごした哀れな民です。今、チャイナがジェノサイドを行っているモンゴル、ウイグル、チベットは、嘗て漢民族を奴隷として従えたところです。そういう何世紀も抑圧された民族に、今はまだ実験の試行錯誤にある自由民主主義の理念や価値観で話したところで話は通じないのです。通じないなら無理に一緒になる必要はなく、互いに緊張感をもって並立していく方が理屈に合っていると私は思います。私見を言うと、左巻きは自分が正しいと思いすぎ、それを人に押し付けるという単一価値観を見抜かれないために『多様性』という言葉で誤魔化しているにすぎません。


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