そのとおり

WSJのコラム記事にある通り、メルケルは自由と民主主義を掲げる国々を裏切り続けてきました。表向きの『正しい発言』。反論しようがない『正論』で西側世界を地獄へ導いたのです。安倍さんやトランプがメルケルと話が合わない理由が少しはわかりましたか?あの当時のG7では、メルケルが剣幕でトランプに迫り、それを安倍さんが仲介するという一幕の写真がメディアで多用されましたが、メルケルが正しいことをしようとしているのを、トランプ、安倍が妨害するみたいな放送趣旨でした。トランプがノードストリーム2を思いとどまるように進言したものをメルケルは鼻で笑い飛ばしました。最初からメルケルは気が狂っているんですよ。


【社説】メルケル前独首相に後悔の念なし

2022 年 6 月 9 日 11:51 JST

 ドイツのアンゲラ・メルケル前首相ほど、その外交政策のレガシーに対する評価が急速かつ徹底的に落ちた例は極めて少ない。メルケル氏は、ドイツ政府を率いた16年間、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の帝国主義的野心を抑えることができると考え、その過程で、プーチン氏のエネルギーをめぐる脅迫に対してドイツと欧州全体を脆弱(ぜいじゃく)にした。

 しかし、メルケル氏に後悔の念はあまりない。それは、昨年の辞任以来初めて公の場に姿を現す主要な機会となった際の発言から明らかだ。

 メルケル氏は7日、首都ベルリンにあるベルリーナー・アンサンブル劇場で、「私は自分を責めていない。私は悪事を防ぐ方向で取り組もうとしていた。また、外交が成功しないからと言って、それが間違っていたということにはならない。したがって、『あれは間違っていた』と言うべき理由が分からない。よって、私は謝罪しない」と聴衆に述べた。

 メルケル氏はロシアのウクライナ侵攻を非難した上で、貿易を通じたロシア関与政策でプーチン氏の行動を変えられるという「幻想に屈したことは一度もない。私は(そこまで)世間知らずではなかった」と述べた。

 しかし、もしそうなら同氏はなぜ、2021年になっても、ロシアからドイツに天然ガスを運ぶパイプライン「ノルドストリーム2」の完成をあれほど強く求めたのか。2021年には、プーチン氏がウクライナとの国境近くに軍を集結させていた。メルケル氏は、任期終盤の政治的資本の一部を使い、同パイプラインに対する米国の反対を撤回するようジョー・バイデン大統領を説得した。メルケル氏の後任の首相となったオラフ・ショルツ氏は、ロシアによるウクライナ侵攻後にパイプライン計画の承認作業を停止した。

 政府首脳というものは、難しい決断を下さなければならず、その時々の既知の事実に基づいて下す決断が、時として誤りとなることは避けられない。しかしメルケル氏は、プーチン氏による2014年のクリミア半島併合、ウクライナ東部地域侵略の後でさえ、プーチン氏への融和姿勢にこだわり続けた。メルケル氏は、原発の段階的閉鎖を進め、国内総生産(GDP)の2%相当の資金を国防に振り向けるという北大西洋条約機構(NATO)への約束の順守を拒むことで、ドイツをより脆弱にした。

 プーチン氏は、今年キーウ(キエフ)の攻略を試みても欧州の反発は限定的だと考えていたが、メルケル氏の失策がその一因になったとの見方は否定し難い。米通信社ブルームバーグの報道によれば、ショルツ氏は現在、ウクライナ情勢とプーチン氏への対応について、メルケル氏の助言を求めているという。ショルツ氏がその助言に頼らないことを期待したい。謝罪するか否かにかかわらず、メルケル氏は、欧州の自由の理念を損なったのだから。

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