きしださーん
「二股外交」。それが岸田政権になりそうです。外務大臣就任前日に日中友好議連の会長を辞職した林芳正外相は、中国からの訪問要請を前向きに検討するとテレビで発表。自民党内からは異論が続出。
そもそも、いま中国と日本は、どういう関係なのか。中国は沖縄県・尖閣諸島周辺で挑発行動を繰り返す一方、19日には中国軍艦が鹿児島県・屋久島沖の領海を侵犯しました。中国とロシアの艦隊が日本列島を一周したかと思えば、中ロ爆撃機の4機編隊が19日、日本上空を飛行している。一言で言えば、中国は日本を一段と脅しにかかっている状況です。脅している中国が、脅かされた側の日本の外相を招待? それなら、日本は「ふざけるな。まずオマエの態度を改めろ」と強く指摘して、招待を断るのが普通の対応だろうと国民は思います。「強盗に襲われそうな家の主が、強盗の招待を受ける」などありえないでしょ。ところが、林外相はテレビ番組で日程は未定としたものの、「招請を受けたので、調整はしていく」「ただ待っているのではなく、米中両方と話ができるのが日本の強みだ」などと、招請を受ける方向で前のめりに語りました。
北京冬季五輪問題もあります。バイデン大統領は11月18日、来年2月開会の北京五輪について、自分自身や政府関係者が参加しない「外交ボイコット」を検討していることを明らかにしたが、岸田首相は「日本には日本の立場がある」と語り、米国に同調しない可能性を示唆しています。米国に続いて、英国も外交ボイコットを検討中、と報じられました。 米国には、中国との関係で「日本が本当に頼りになるのか」疑問視する見方もあります。米シンクタンクの新アメリカ安全保障センター(CNAS)は10月26日、中国が台湾の南西にある東沙諸島に武力侵攻するケースを想定したシミュレーションの報告書を発表しました(https://www.cnas.org/publications/reports/the-poison-frog-strategy)。その中で、日本について、以下のように書いています。 ---------- 〈このゲームでは、日本の関与が重要だった。米台は『日本の支持なしでは、中国と交渉する米台の立場が弱くなる』と説いて、繰り返し、日本の立場を問い合わせた。…日本の断固たる台湾支持がなければ、中国に撤退を迫る米台の努力を損ない、尖閣諸島のような日本の領土に、中国が抵抗なしに侵攻する先例を作る結果になる。…この戦いで、米国と台湾は『日本や他の友好国が重要な役割を果たす』と説得する必要がある〉 ---------- 日本が必ず「米台の側に付いて、ともに戦う」と信じていないからこそ「日本を説得する必要がある」という記述になるのです。林外相の訪中発言は、米国の疑念に火を点けたに違いなく、そんな状況で訪中すれば、米国を怒らせ、逆に訪中しなければ、中国の面子を丸潰れにしてしまう。どちらに転んでも、日本にいいことはないのです。これは岸田政権の「外交的失態」です。アメリカは岸田さんを見限るでしょう。
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