軍事予算
如何にアメリカといえども無尽蔵に防衛予算はかけられません。オバマ政権で縮小しすぎた軍事予算をトランプ政権では復活しましたが、予算の中身を見ると、過去10年間では予算の70%がアフガンなどの中東向けで、残りを太平洋、大西洋に振り分けていました。
下記の記事のどこが着目点かといえば、アメリカの軍事予算の配分が議会での発表通りに『対中政策』に変換していくという方針による実行だと云ことです。今まで、我が物顔で近隣諸国を威圧してきた中国が常に様子を窺ってきたアメリカ軍は、全体の15%ほどの戦力と予算であり、それが中東から対中国向けに60%ほどに引き上げられるのです。無論、空母1隻新造するのに10年ほどかかりますから明日から大量配備とはなりませんが、米軍の中でも多数を占めるアーミー(陸軍)は大量の兵士を抱えていますから、インド太平洋地域に進駐できる方策をとるはずで様々な手を打ってくるでしょうから、人民解放軍も枕を高くして寝てられない時がすぐに来ます。
米政権、中東ミサイル防衛システムの大幅削減に着手
【ワシントン】バイデン米政権は中国やロシアがもたらす課題に米軍を集中させるため、中東での軍の展開を大きく再編し、ミサイル防衛システムの数を大幅に削減している。政権当局者が明らかにした。
当局者によると、米国防総省はイラク、クウェート、ヨルダン、サウジアラビアなどの国から8基前後のミサイル防衛システム「パトリオット」を撤去中だ。終末高高度防衛ミサイル(THAAD)として知られる対ミサイルシステムもサウジアラビアから撤退させるほか、中東地域に配備する戦闘機部隊も縮小しているという。
こうした再配置には、システムの運用・支援部隊に属する数百人の兵士も含まれる。米軍は今夏までにアフガニスタンからの完全撤退を計画している。米国はまた、イラクでは同国軍が安全に統治できるとの判断を理由に、昨秋にイラクに駐留する兵力を半減させた。
今回の縮小についてはこれまで報じられていなかった。当局者によると、ロイド・オースティン国防長官が今月2日、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子に電話で変更を伝えた上で、今月上旬に開始された。撤去される軍用装備のほとんどは、サウジアラビアからのものだという。
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