アンソニー・ファウチ博士が怪しい
たびたび衝突してきたトランプとファウチ。マスコミの大半は反トランプですから、ファウチを騎士のように持ち上げまいたが、武漢研究所とファウチの関係を示すメールなどが発覚したことで、俄然、トランプ前大統領の言っていたことが正しいんじゃないかという話になっています。見るべきはファクトとエビデンス。それだけです。
トランプが初期のファウチCOVIDメール公開後に同氏を非難
投稿日:2021年6月4日
<引用元:ニューヨーク・ポスト 2021.6.3>
ドナルド・トランプ前大統領は、公開されたアンソニー・ファウチ博士の多数のメールを指摘して、同氏に中国の研究所での「機能獲得」研究について知っていることを含めて「疑問」に回答するよう求めた―そして中国には、ウイルスを流出したとされることについて米国に10兆ドルを支払うよう要求した。
「ファウチ博士が回答しなければならない疑問が多数ある。米国による武漢への資金拠出は愚かにも2014年にオバマ政権によって始まったが、トランプ政権下で終了した。私はそれを聞いた時、『あり得ない』といった。ファウチ博士は「機能獲得」研究について何をいつ知ったのか?」とトランプは、6月3日にメール送信された声明で述べた。
トランプはすぐ後の2番目のメールでこう続けた。「さてみなさん、いわゆる『敵対者』でさえ中国ウイルスが武漢の研究所から出たということについて、トランプ大統領は正しかったといい始めている。ファウチ博士と中国の間のやり取りは、誰もが無視できないほど声高なものだ。中国は米国と世界に、自分たちが引き起こした死と破壊のために10兆ドルを支払うべきだ」
またトランプは、自身の政権でコロナウイルス・タスクフォースのメンバーだったファウチの助言を、必ずしも受け入れなくて良かったと述べた。
「メールを読んだが、ファウチ博士が私にやって欲しいと思うことを私が行わなかったのは国にとって幸運だった。例えば私は、早期に中国に対して国境を閉鎖したが、ファウチはそれを望んでいなかった。民主党とフェイクニュースのメディアは、私を『外国人嫌い』とさえ呼んだ。最終的にはこれが、命を救う判断だったことが分かった。ヨーロッパや特に感染が激しい国に対して国境を閉鎖したことも同様だ」とトランプは述べた。
「私は後に、『トニー』からさえ何万人もの命を救ったのは私のおかげだと称賛された。ファウチ博士はまた、ワクチンを作るには3,4年か、もしかすると5年かかると考えていたので、ワクチン生産のスピードを重視しなかった。私はオペレーション・ワープスピードによって9カ月以内でやり遂げた」と前大統領は述べた。
「振り返ると、ワクチンは世界を救っている。それで私は史上最大の賭けをした。我々は有効性が分かる前から何十億ドルにも相当するワクチンを注文した。それがなければ、我々の最高のワクチンは今年の10月までにも投与できなかっただろう。現在世界を救い、何百万人もの命を救っているワクチンを誰も得られなかっただろう!」とトランプは述べた。
前大統領は、ファウチがマスク着用についての助言を急変させたことも非難した。
「その上ファウチ博士は、私でさえマスクは少なくとも役に立つと思っていた時に全く反対だった。その後彼は完全に考えを変え、極端なマスク派になった!」とトランプは述べた。
【社説】ファウチ氏と武漢ウイルス研究所
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)当初、アンソニー・ファウチ氏が行った電子メールのやりとりが明らかになった。これにより、ファウチ氏のマスク政策の評価や医師としての名声を疑う声も出るきっかけとなった。しかし、本当に重要なのは、これらメールの一部が新型コロナウイルス感染症の発生源に関するより多くの疑問を浮かび上がらせるという点だ。
米国立アレルギー感染症研究所所長のファウチ氏は、新型コロナが武漢ウイルス研究所(WIV)のような研究施設から流出したとの説に疑問を呈してきた。こうした説を何度か否定した後でファウチ氏は先月、施設からの流出の可能性を認めた。それは、メディアや学者の間で、この仮説が見直された始めたからだ。
メディアによる情報公開請求を受けて公表された一連の電子メールは、ファウチ氏が最初から新型コロナの発生源に関する議論をフォローしていたことを示すものだった。免疫学者のクリスチャン・G・アンダーセン氏は2020年の早い時期にファウチ氏へのメールで、このウイルスが「奇妙な性質」を持っていることを指摘していた。これは、研究所のような施設での操作の可能性を示唆するものだ。
アンダーセン氏はその後、証拠が不足しているとして、研究所流出説を否定する論文を発表した。そして、ファウチ氏は自然界起源説を支持する記事の共有を始めた一方、この問題について論文を書く科学者に助言した。しかし、人畜共通感染が起源であることを示す決定的証拠は出てきていないため、ファウチ氏が研究所流出の可能性を認めるのが遅かったのはなぜかと問うのは、妥当だと言えるだろう。
とりわけ興味深いのは、以下の件だ。米国立衛生研究所(NIH)は2014年から19年にかけ、非営利団体エコヘルス・アライアンスを通じ、WIVに340万ドル(約3億7400万円)を送金していた。同団体のピーター・ダシャック代表は一部編集された2020年4月のメールでファウチ氏に対し、「公の場で立ち上がり、科学的証拠が自然界起源説を裏付けていると言明したことに対し、われわれのスタッフや協力者を代表して、個人的に感謝を述べたい」と語っていた。「あなたの勇気ある、信頼ある声によって発せられたコメントは、ウイルスの起源について流れている作り話を一掃するのに役立つだろう」
NIHの資金はコウモリのコロナウイルスの研究に費やされていた。そして、WIVはウイルスの毒性や感染力を高めるための機能獲得実験を実施していた公算が大きい。ファウチ氏は2020年2月のメールで、自らの部下にあたるヒュー・オーキンクロス氏にコロナウイルスの機能獲得実験に関する論文を送付した。ファウチ氏は「この論文を読め」と命じ、「今日中にやらなくてはならない任務がある」と述べた。オーキンクロス氏は論文についてコメントし、彼らは「われわれに、海外で行われているこの作業との何らかのつながりがあるかを判断しよう」としていたのだろうと述べた。
ファウチ氏はそれ以降、彼の所属する組織は機能獲得の研究への資金提供は行っておらず、エコヘルス・アライアンスの資金はサンプル収集のために利用されるものだった、と話すようになった。しかし、同氏は2日、ポータルサイト「ニューズ・ネーション・ナウ」とのインタビューで、「WIVに関するもの全てを保証することはできない。われわれにそれは無理だ」と述べている。
ファウチ氏は今週、自身の電子メールについて、「文脈から外れて引用される可能性が極めて高い。全文の意味がとらえられていない」と語った。それは真実かもしれない。しかし、そうであればなおのこと、米国とWIVおよび機能獲得の研究とのつながりを調査するべき理由がある。この問題は新型コロナの起源に関するものだが、同時にこの種の研究の将来のリスクと利益にも関係している。
現在の議会はこの問題に関心がないように思われる。しかし、バイデン大統領は、イラク戦争開始前の情報収集の失敗を調査するために立ち上げられた超党派による委員会のような事実調査委員会を設置することで、支援することができるかもしれない。それは「ファウチ氏を解任せよ」といった党派色の強い動きであってはならない。パンデミックがどこから来たのか、そして関係者は何を知っていたのか、またそれをいつ知ったのか、などについて理解することは、貴重な教訓をもたらし、そして恐らく、人命を救うことにつながる可能性がある。
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