基盤

都会での生活は人間としての基盤がありません。人は個人では生きられないことはゲノムからも明確にわかっており、社会が人を生かすのです。勤めている会社や取引先、家族や友人としか繋がっていない都会人は、いざ、それらが失われると孤独に苛まれます。しかし、これらは都市生活の宿命で、地域の文化やコミュニティを大事にするより、利便性や利益を求めた結果ですから致し方ありません。日本でも世界でも同じ環境です。

一方、地方。それも「かなり地方」は地域DNAが残っています。守るべき「しきたり」や「掟」があるから残せるのです。都会人が都会に疲れ、安価な地方へ引っ越すという流れが一部にありますが、それは「身勝手」というものです。土地も安いので簡単に買えるでしょう。しかし、郷に入れば郷に従う覚悟が必要です。煩わしい人付き合いは避けて通れません。守るべき文化があれば、共に守る決意と実行力が要ります。

下記は、「上から目線で何様だ」と批判を浴びた福井県池田町が公開した「池田暮らしの七か条」です。多少、言い回しに角がありますが言っていることは至極まっとう。都会で揉まれた人からすれば「田舎もんが何を言ってるのか」と思うでしょうが、それはあなたが間違っているのです。田舎は人材もありませんからビジネスの前線にいた人は「はぁ?」って思うことの連続です。しかし、内に入れば上下、左右、斜めと人間関係がもつれるように絡み合い、その中では守られるのです。何もかも「消化」し「使い捨てる」都会に疲れたというなら、田舎へ行って周りの人々と何かを守る人生を考えてみるのもいいかもしれません。

但し、ライフコストは安くても絆コストは高いですよ(笑)。その代わり、人としての基盤を得られます。



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