怒り
橋下氏や鈴木宗男氏が、ウクライナに対して停戦する‟べき”とはつげんしています。彼らが無知なのかただのバカなのか知りませんが、戦争の実態は下記の通り。昔から変わりません。ロシアの占領地となった地区のウクライナ人は、プーチンに忠誠を誓わされるのです。拒めば拷問、殺される場合もあるでしょう。それは普通『奴隷』と言います。橋下くんはウクライナ人にロシアの奴隷になれと言っているから在日ウクライナ大使が橋下君に怒っているのです。
プーチン氏への忠誠強要 ウクライナ南部の実態
パスポート配布やルーブル導入、新たな教科書配布で進む支配
ロシア占領軍はベルジャンスク市民の抵抗を弾圧
ロシアがウクライナ南部の都市ベルジャンスクを占拠した数日後、ウクライナ国旗を持った住民が中心部の広場に集まり、愛国的な歌を歌いながら、ロシア兵に帰れと言い放っていた。デモは日に日に大きくなった。
程なく、ロシア軍がデモ弾圧に乗り出した。強要や脅し、プロパガンダ、暴力でベルジャンスクの抵抗を抑え込み、支配を固める取り組みの一環だ。
ベルジャンスクをはじめロシア軍の制圧下にある都市の運命は、ロシア軍がウクライナ南部の支配をどれだけ維持できるかにかかっている。ウクライナ軍はすでに南部で反撃を開始した。ウクライナ当局によると、ロシアが自国のパスポートの発給や通貨ルーブルの導入、次年度向けの新たな教科書の配布を着々と進めているのは、ウクライナの国家を消し去り、ロシアへの忠誠心を植え付けるためだという。
ロシア軍の重火器や軍用車がベルジャンスクに侵入して間もなく、タチアナ・ティパコワさんはフェイスブックで、市庁舎前に集合してロシア軍に帰れと意志表示するよう、住民に呼びかけた。
ところが、ロシア軍はある朝、街角で店を営むティパコワさんの身柄を拘束。ティパコワさんは流刑地に連行され、36時間にわたって手や頭を殴られ、ガスマスクで窒息させられそうになるなど拷問を受けた。
ロシア軍はさらに、ティパコワさんの耳に金属クリップを取り付けで電流を流した。その上で、ウクライナ寄りの姿勢を撤回する動画を制作しない限り、強制労働をさせるためロシアのロストフかボルクタに送ると脅した。彼女は不本意ながらも要求を受け入れた。
動画の投稿後に解放され、ザポリージャに逃げたティパコワさんはこう語った。「電気ショックが始まるまでは持ちこたえられたが、ここに閉じ込められていては戦えない、生きてここから出なければならないと考えるようになった」。他のデモ主催者も拘束されて暴力を受け、ロシアへの抵抗は徐々に下火になっていった。
ウクライナの首都キーウ(キエフ)や周辺や東部とは異なり、ロシア軍はほとんど攻撃を加えることなく南東部ザポリージャ州を侵略できた。ウクライナ軍部隊が他の前線へ送られ、手薄になっていたためだ。ロシア軍は占領地域での支配を固める上で、暴力の脅しという常とう手段に加え、活動家を脅し地元住民を懐柔し、ロシア軍占拠の正統性を演出するための巧妙な手口も使っている。
ロシア当局は占拠地でまず、現地の協力者確保に注力している。ベルジャンスクでは、ロシアを支持し、ロシアによるウクライナ東部ドネツク、ルガンスク両州の一部支配について長らく理解を示していた隣村の住民を市長に据えた。
ロシア国旗が建物の外に掲げられるようになったベルジャンスク市の結婚登記所では、元清掃員が責任者に就いた。占領下で初めて行われた結婚式では、6組のカップルがロシア国歌が流れる中で参加した。そのうち、少なくとも2組はすでに結婚していたという。以前からその夫婦を知る関係筋3人が明らかにした。
またロシア軍は、ロシアへの協力を拒むベルジャンスク市立学校の幹部の息子(10歳)の身柄を拘束した。その上で、同幹部に対してロシアへの態度を改めるよう迫った、と知人らは話している。息子の行方は分かっていない。
市庁舎を含め、ベルジャンスクのあらゆる場所でウクライナ国家のシンボルが撤去された。市や自治体の事務所ではウラジーミル・プーチン露大統領の肖像画が掲げられている。
他のロシア占領地では、孤児や侵攻開始日である2月24日以降生まれの子どもには、自動的にロシアの市民権が付与されている。ウクライナ・ケルソン州の占領地の親ロ派指導者の発言を、ロシア国営テレビが伝えた。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は今月に入り、「われわれの歴史やアイデンティティーを消し去り、われわれの存在自体を否定することが(ロシアの)目的だ」と述べている。
ベルジャンスク市の警察部隊は、ロシアが占領して当初1カ月間は、私服でひそかに市民を助けていたが、最終的には武器を置いて協力することを余儀なくされた。現在もとどまっている人は、ロシアの支配を受け入れているという。
警察官のユリ・ミキテンコさん(30)は、ロシア軍への協力を拒んだことで、3週間拘束されたと話す。そこで拷問を受けた後、クリミア半島のセバストポリに送られ、軍での経験やウクライナ政府への忠誠心についてさらに尋問を受けた。血液や指紋、DNAサンプルをとられた後で、ロシア兵の捕虜らと交換されたという。
ロシア当局を支援する警官は現在、立ち去ったウクライナ人の記録を管理し、住民が残していった財産を親ロ派当局が没収する手助けをしている。ベルジャンスクの住民や同市を去った人々の話から分かった。
ミキテンコさんは「ベルジャンスクに残ってロシア側についた警官はみな、退去した人の財産を単純に引き継いでいる」と話す。
元市議会議員のビクトル・ツカノフさんは、ベルジャンスクを去った後、自身のビジネスが没収され、ロシアに協力することに同意した警察官に与えられたことを知ったと話す。
「われわれのこの小さな町では、多くの人が金がもうかる場所を知っており、喜んで引き継ぐ」
前出のティパコワさんの店にもロシア軍が押し入った。近所の人から彼女が聞いた話によると、南米や欧州への旅行で買った酒を兵士や協力者、ロシア寄りの地元当局者がすべて持ち去ったという。
ロシア軍の占領地では、生活必需品の価格が2~3倍に跳ね上がっている。クリミア半島から南部の支配地域に新たな物流網を確立できていないためだ。ロシア兵は当初、食肉工場から略奪したものを住民に配布するなどしていたが、ロシアからさらに肉類や牛乳を持ち込む必要に迫られている。
4月にベルジャンスクを離れたビクトリア・ガリツナさんは「店は半分空っぽで、棚に何かあっても全く欲しくないものばかりだった」と明かす。
ロシア軍は占領地における問題から市民の目をそらすため、祭りを増やし、ロシアでもほとんど注目されてこなかった祝日に祝賀行事を行っている。
市当局はロシアの作家アレクサンドル・プーシキンの生誕記念日を祝った。6月12日のロシア独立記念日には、国家防衛隊やロシア寄りの活動家が地元住民に向けて歌や踊りを披露。夜には花火が打ち上げられた。
前出のガリツナさんは「銃や戦車で心に傷を負った市民にどうして花火を見せられるのか」と問いかける。
ロシアの占領が始まって以降、彼女が心から喜べた唯一の瞬間は、ウクライナ軍が3月24日に、ベルジャンスク港に停泊していたロシア軍の揚陸艦「サラトフ」を攻撃した時だ。
「何百人もの兵士が死傷して船から運び出されるのを目にした」と言うガリツナさん。「これまで他人の不幸を喜びたいとは決して思わなかったが、戦争は人間を怪物に変える」
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