クリーンエネルギーと全体主義③

そもそも論

地球温暖化の悪者として二酸化炭素が諸悪の根源のように言われていますが、二酸化炭素には『緩衝効果』もあります。

今の我々が暮らす時代は「顕生代(けんせいだい)」と呼ばれる時代で、5億4200万年前から今までという時代です。長すぎてピンときませんが、地球の歴史から見れば短い期間なのです。今の顕生代の中で2度、地球の両極、即ち北極と南極の氷が‟完全に溶けた”時代がありました。両極の氷が無くなるほどの温暖化の時代では、二酸化炭素濃度が現在の10倍に達しており、その期間が一番、地球上の生命の多様化の時代でした。

大気中の二酸化炭素を吸収するものとして植物が存在します。植物は二酸化炭素と水を利用して光合成をおこない、でんぷんなどの有機物を生成し酸素を放出します。園芸科学では常識の栽培方法として、温室で重油を燃焼させ二酸化炭素濃度を上げることで植物の成長を促進させる方法があります。200ppmから400ppmに二酸化炭素濃度を上げると光合成速度が2倍になります。

植物の繁茂は植物を主食とする動物と連鎖し、一方的に増殖しないようにする仕組みがあります。二酸化炭素が一方的に増えないようにする仕組みが地球上に備わっているのです。そして、ここが一番大事な仕組みで、二酸化炭素は水に溶けやすい性質をもっており、海水の二酸化炭素濃度は空気中の50倍もあります。それらは海中植物が光合成する触媒になっているのですが、気温が上がると海水から二酸化炭素が放出されます。炭酸飲料が気温を上げれば多くの炭酸を放出するのと同じ原理です。ですから、気温が上がれば海水中の二酸化炭素が大量に空気中に放出され二酸化炭素濃度が上がるのです。

国連のIPCCが宣う「人類環境による悪化」という戯言など、地球上の7割以上を占める海の生産活動に比べれば米粒のような話なのです。

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