財務省の言い分の問題

『文藝春秋』11月号に載った財務省財務事務次官の「バラマキ合戦」という批判について大炎上。ようやくと言いますか、ついにやってくれた!よく言ってくれた!というのがボクの感想です。いままで表では言わなかった話を言ってくれたのです。昔から、それもバブルの後処理を始めたあたりから、「何かこれはおかしい」と思ってました。何がおかしいかと言うと、一般会計のフローと言って、収支だけで判断する。おまけにストックのところは債務だけしかないという、どう考えても会計とは呼べない代物なのに、「日本の借金は!」と騒ぐ。国の会計は一般会計以外にも、特別会計がたくさんあり、それがフローの段階では全部合わさってません。さらに、それを全部合わせたもので「バランスシートをつくって、債務だけではなく資産も見なくてはいけない」というのが会計学の基本のはずなのに高橋教授が財務省を辞める前にネットに公表するまでバランスシートがなかったということです。バランスを見れば、日本の財政に全く問題がないことくらいわかります。金融工学からみれば、直近の日本国債の5年CDSは0.00188%ですから、大学院レベルの金融工学知識があれば、日本の5年以内の破綻確率は1%にも満たないのがわかります。これは、バランスシートからの破綻の考察とも整合があり、矢野事務次官が、日本財政が破綻するおそれがあるというのは、降水確率0%の予報のとき、今日は台風が来るので外出は控えろというのと同じくらいバカバカしくって、こんなんが「省庁の中の省庁」、「財務省が富士山で他省はそこら辺の山」と言われる官僚のトップだということが恥なのです。

文藝春秋のこの主旨の部分は、各党の経済政策に対して、「政府債務がこれだけあるのに、こんなにバラ撒いてもいいのか」というようなことが書いてあったわけですが、はっきり言うとバランスシートが読めないという、会計学から見れば0点という状況です。みんな「意見だから、意見だから」と言いますが、前提となる会計学の知識が0点で意見もクソもありません。財務省の事務方トップが「会計学に無知識である」ということを世界に晒した、非常に恥ずかしい出来事です。矢野事務次官はもう少し踏み込んで、資産の部分について「いきなり売ると言ったって、山や道路は売れないだろう」ということが書かれていますが、それはどんな会計でも一緒で、売れなかったときには、それを担保としてファイナンスするなど、いくらでもできます。要するに、財務省の事務方トップが「会計学に無知識である」ということを世界に晒したというのが今回の出来事です。

12日の閣議後会見のなかで、閣僚の方々が「個人の意見だ」とか、「いままで政府が言って来たことから反していない」というような、どちらかと言うと擁護的な発言をしていますが、「ずっと間違いを続けていて平気?」とお聞きしたいものです。朝鮮が慰安婦と偽り売春問題を言い続けていますが、財務省も体質は同じと言われても仕方ないでしょう。文章の中身について安倍元総理も「あの論文は間違っている」の一言でおしまいです。

安倍さんのように「間違っている」とはっきり言えないとダメで、「意見だ」などと言うのは誤魔化しです。従来と同じだと言いますが、従来からずっと間違っているのです。みんな中身について言えない、その程度しか知識がないということです。

こういう事態になっても、岸田内閣は矢野事務次官のクビを飛ばしませんが、それは官僚のやりたい放題であるという内閣の形を表していると思います。有りもしない危機を煽り、国民を騙して負担をかけ、自分たちは省益を守り天下りするって中国共産党と何が違うのでしょうか!?

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